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未来につながるまちづくり部門
福岡県うきは市
高校生が発信する麺どころ・うきはの魅力
職員
野村 怜子
うきは市内唯一の高校・県立浮羽究真館高校では、昨年度より「うきはパブリシティQ」という広報活動を行っています。うきは市の魅力を高校生の目線で取材し、情報発信することで、郷土愛を育むことや高校に関心を持ってもらうこと、また、コロナウイルス感染拡大の影響により売り上げが減少している事業者の魅力を発信することで、売り上げ増加に寄与することを目的にスタートしました。昨年度は、市内に数多くあるスイーツ店を取材し、商品の特徴や店主の思いをSNSで発信してもらいました。スイーツ店の中には、ふるさと納税にお礼の品を出されている事業者も含まれております。取材する中で、地元の特産品に触れたり、その特産品を生かした製品の開発話を聞くことで、市の魅力を再認識できました。さらに、取材で地元で働く卒業生に出会ったことにより、将来、地元で就職する選択肢が身近に感じられるようになった生徒もいました。
今年度の取り組みについて学生達に希望を聞いた際、もっと多くの卒業生の話を聞きたいという声が多かったため、浮羽究真館高校及び合併前の高校の卒業生にインタビューし、卒業生が勤める企業や取り組みについて発信することが決まりました。しかし、長引くコロナ禍で予定通りに訪問を進めることが困難となり、再度検討した結果、うきは市内にある製麺所(4軒中3軒がふるさと納税に出品)の麺を使ったレシピを生活環境コースの生徒が考案し、それをパブリシティQの生徒が発信することになりました。
うきは市は九州3大麺どころの1つですが、他の2つの神崎、島原と比べると知名度が低いため、高校生がレシピ開発を行い、SNSで発信することにより、知名度アップをはかること、またレシピ開発にあたり、地元の食材についての知識を深め、実際に口にすることで、地場産品のファンなってもらうことが重要だと考えています。
うきは市は、人口減少が課題のひとつで、少子高齢化に伴う自然減に加え、進学、就職等で人口が流出する社会減が深刻です。高校生が自分たちで調べて、地元の商品や企業の魅力を発信することにより、将来うきは市で働きたいと考える生徒が増えること、また紹介した企業が発展し、うきは市への移住や転職に興味を持つ人が増えるような活動を目指しています。