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未来につながるまちづくり部門
鹿児島県徳之島町
クロウサギと農家さん!絵本で描いた物語が現実になりました
職員
堀 貴久
奄美群島の中にある徳之島には世界中でも徳之島と奄美大島だけに生息する国の特別天然記念物アマミノクロウサギが暮らしています。しかし、徳之島に生息するアマミノクロウサギは200頭前後といわれ、絶滅の危機でした。アマミノクロウサギを守る為にスタートした取り組みも、2年目には徐々に増えてきたアマミノクロウサギによる食害対策となり、3年目にはアマミノクロウサギと島の農家さんがトモダチとなり、農作物のブランド化に成功しました。
「アマミノクロウサギを守りたい。」との想いからスタートした取り組みも、3年間で私達が想像も出来なかった様々な問題が発生し、その都度GCFプロジェクトの内容も変化させながら活動を続けてきました。3年かけたからこそ、徳之島では「アマミノクロウサギ」と共に暮らしていく環境がつくられ、2021年7月の世界自然遺産登録を機に、ますますこの想いは強くなっています。
先日、アマミノクロウサギの食害に悩まされていた農家さんから「果樹園内にクロウサギが大きな巣を作っている。」と笑いながら連絡がありました。
食害被害にあっている時は、「クロウサギは大嫌い。」と言っていた農家さんも、全国の皆様からの応援によって、共生を考えて下さるようになり、警戒心の強いアマミノクロウサギも農家さんの優しさを感じて、果樹園内に巣を作る出来事がありました。
私達が絵本で描いた農家さんとアマミノクロウサギが友達となった物語が、3年かけて現実のものとなりました。