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ノミネートチョイス自治体職員部門
新潟県三条市
理念とホンモノの価値で応援されるふるさと納税へ
自治体職員
澤 正史
昨年10月、外資系メディアから三条市CMOへ転身した。大きな決断だった。「なぜ?」と聞かれるが、大きく2つ理由がある。感染症が広がる中、人とのつながりを感じたくて、直接的に「ありがとう」と言われる仕事がしたかった。そして、日本の未来を創りたかった。
三条は「燕三条」として世界にその名を轟かす「ものづくりのまち」。職人気質、商売人気質もあり、中小企業が多い。「俺たちに造れないものはない」と豪語する社長たちと会って、対話した。制度を説明し、三条市ふるさと納税のビジョン、ミッション、バリューを語った。ビジョンは『ホンモノの価値でチャレンジして稼ぐ、「選びたくなるまち」』。ここまで考えてくれるなら、と事業者の皆さんも一致団結して応援してくれている。返礼品数は半年で約3倍、1200品目を超えた。
ふるさと納税の理念も大事にしたい。自治体が取り組むことが大事なのに、中間事業者に任せるのは違う、と赴任4ヵ月後には市役所直営体制への移行を決断、システム構築、チームビルディングを行った。寄附額も前年2倍に伸ばしながら、中長期的に「ブランド価値を向上できているか?」を問い、「ものづくり」、「キャンプ・アウトドア」、「農作物」を前面に押し出し、各事業者のストーリーも伝えるべく、コンテンツ拡充を進める。
寄附者、市民、事業者、全員がハッピーで、応援されるふるさと納税を目指し、この事業を育てたい。
審査員のコメント
株式会社ホルグ
加藤 年紀代表取締役
転職して入ってこられ、ビジョンを持って行動し、成果につなげられていることが素晴らしいと思います。総花的になりやすい役所の業務ですが、「ものづくり」「キャンプ・アウトドア」「農作物」に領域を集中したのも、勇気と戦術眼が求められる決断だったと思います。