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チョイス事業者部門
熊本県南小国町
観光地「黒川温泉」から、"食"のチャレンジを生み出す
黒川温泉ふもと旅館
漣 祐子
熊本県南小国町を代表する観光地「黒川温泉」。その中でお肉に並々ならぬ情熱を注ぐ“肉旅館”と名高いふもと旅館の若女将は、旅館業を営む傍ら、2020年に食の研究・発信基地「EAT LABO BR」を立ち上げました。
「EAT LABO BR」は、黒川温泉旅館の食に関わる研修事業や、地元食材を活かしたお弁当事業など、地産地消の活動に精力的に取り組んでいます。
コロナ禍で、黒川温泉への客足が減少した際には、「旅行ができなくても、自宅で旅館クオリティのお肉を楽しんでほしい」、「贅沢なおうち時間を演出する一助になりたい」、そして、取引先のお肉業者さんや生産者の方々と共にこの状況を乗り越えていきたいという想いから、お肉商品を開発し、ふるさと納税に掲載。自社サイトでもオンライン販売を始めました。
このような挑戦を続けていくなかで、「さまざまなことに挑戦し、この土地の美味しいものでたくさんの笑顔を生み出せれば」という若女将の想いは、地元の生産者や作り手などの共感を呼び、繋がりが徐々に広まっていきました。地元の若手から、新スイーツの開発にチャレンジしたいという想いを聞いた際には、新たな働き方を提案するなど開発を後押しし、最終的には、地元物産館でも人気の「カルデラカヌレ」という商品が完成しました。「EAT LABO BR」は、新たな特産品が生まれる拠点へと発展しています。
今後は、さらに、地元食材の価値付けのための食品加工や、地元のお母さんたちが守ってきた特産品の継承など、地元の食の課題を解決するための挑戦を続けていきたいと考えています。