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未来につながるまちづくり部門
北海道釧路町
日本一遅咲きの桜がつむぐ「令和のはなさかじいさん」物語
自治体職員
竹田 匡
日本で一番一遅い「桜まつり」で有名な北海道釧路町の別保公園は、町で最も大きな公園であり、近隣からもたくさんの人が訪れる憩いと交流の公園です。
その別保公園には、北海道の寒さに耐え、5月頃からピンク色に色づきはじめる、エゾヤマザクラ、チシマザクラ、クシロヤエザクラなど、珍しい桜があります。
冬の厳しい寒さに耐えて美しく咲き誇る釧路町の桜
しかし、近年は、エゾシカによる被害もみられ、枯れていく桜の木も少なくありません。
この美しい桜を次の世代へとつなげていくため、ふるさと納税制度を活用し、枯れゆく木に花を咲かせる令和の『はなさかじいさん』(オーナー)の募集を令和元年度からはじめました。
桜の木を植える最適な5月に合わせ、オーナー様とともに植樹を行う計画でしたが、コロナ禍の影響により、令和2年度と令和3年度は中止となり、代わりに町長と事業者が植樹を行ってきました。
ついに今年度、昨年度にご寄附頂いたオーナー様(4組)と、町長と一緒に植樹を行うことができました。
オーナー様からは「桜の花が咲く頃にまた来たい」という声を頂くなど、桜をご縁に町との新しい関係づくりにつながりました。また、釧路町に住む町民をはじめ、別保公園の前を通る人々の目を楽しませることにつながっています。
令和元年度からはじめた本取組によって別保公園には32本の新しい桜の木が植えられ、町民はこの桜の木を見守り続けていきます。
桜がつなぐ、ふるさと納税寄附者と町民とのつながりは、この桜を、この公園を、この町を未来につなぐ貴重な取組であると考えております。