未来につながるまちづくり部門
愛知県幸田町
寄附無関係!幸田町民も対象!ふるさと納税がくれた「縁」
自治体職員
福島 聡人
・ふるさと納税は、寄附金を集める制度
・ふるさと納税は、住んでいる自治体は対象外
この2つの大前提を覆し、自治体、企業、住民、観光客が一体となって盛り上がっているのが幸田町のふるさと納税です。
「aiboのふるさと幸田町」
幸田町にはソニーの工場があり、国内で唯一、aiboの製造拠点があります。本来返礼品は寄附金を集めるためのもの。しかしaiboは違う効果をもたらしました。返礼品としたことで幸田町とソニーの関係が強まり、aiboを盛り上げようとソニーと町がタッグを組み、役場の中にあるカフェに「aiboの遊び場」を作りました。すると、全国からオーナーさんたちがそのカフェに訪れるようになりました。役場のカフェはaiboと遊べると町民にも知られていき、aiboオーナーと町民の縁も生まれました。人が集まれば経済も活性化します。カフェでaiboのオリジナルメニューを提供したことを皮切りに、幸田町のパン屋や和菓子屋、せんべい屋などがaiboのおみやげを販売し始めました。旅館の「天の丸」は、部屋を「aiboルーム」に改装し、特別な空間を作り出しました。好循環の輪はさらに加速し、「aiboの七五三」というイベントを開催したことで、民放各社で取り上げられるまでに至りました。
寄附金額に注目されがちなふるさと納税ですが、返礼品提供事業者との関係強化をきっかけに、ユニークなまちづくり政策となったと感じています。