「返礼品Gメン」苦情多発で覆面調査!リピーター獲得へ本格稼働

チョイス自治体職員部門

和歌山県紀の川市

「返礼品Gメン」苦情多発で覆面調査!リピーター獲得へ本格稼働

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和歌山県紀の川市

「返礼品Gメン」苦情多発で覆面調査!リピーター獲得へ本格稼働

ふるさと納税の返礼品を巡り、各地で品質への苦情やトラブルが絶えない中で、紀の川市は返礼品を扱う事業者の監督に力を入れ始めた。事業所訪問や参入審査厳格化のほか、寄付者を装って調べる「返礼品Gメン」と名付けた覆面調査を導入したのだ。

本市では、返礼品の約7割を桃が占め、直近5年間で寄付額は約23倍に増加。一方、以前はほとんどなかった梱包不備による傷や、「熟していない」といった味への苦情が年100件程度に上る。要因と考えられるのが、寄付増加に伴い、関わる仲卸事業者が増えてきたことだ。「何かトラブルがあれば、地場産品のブランドイメージを壊しかねない」と危機感を感じた本市は、地元農協である「JA紀の里」、返礼品配送管理等を受託する「(株)ローカル」と連携し、寄付者を装って返礼品を受け取り、品質や梱包状況を覆面調査する取り組みを実験的に開始した。

ふるさと納税に詳しい有識者は、「寄付集めの競争で市場が拡大する一方、監督する自治体の意識が追いついていない面がある(慶応大 保田隆明教授)」や、「ふるさと納税では、業者のミスも、自治体への信頼を損なう事態になりかねない。各自治体は、返礼品の中身を工夫するだけでなく、信頼できる品を届けるためのチェック体制を強化する必要がある(事業構想大学院大 河村昌美教授)」と指摘しており、紀の川市では来年度からの本格実施に向け、調査手法の確立に取り組んでいる。

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