チョイス自治体職員部門
北海道釧路町
優しい味わいのホルモンカレーを事業者と5人10脚で開発
自治体職員
竹田 匡
昆布の生い茂る北海道釧路町の昆布森は、江戸時代より長昆布の名産地です。伝統の昆布を使い、担当職員として事業者と連携しながら釧路町オリジナルのレトルトカレーを開発しました。
1. 開発の契機
釧路町議会からの「防災食・避難食」の開発の提案を受け、食品加工会社(森谷食品)の協力を取り付け、レトルト商品の話し合いを始めました。数多あるレトルト商品の中から人気のあるカレーを選択することにしました。当初は、昆布森漁業協同組合から提供の「ダシが香る」にこだわり、食材や香辛料を減らしたところ「美味しくない」という評価で振り出しに戻りました。
2. 開発の過程
担当職員としてできることはレトルトカレーを片っ端から食べ尽くすことと考え、価格、味わい、香り、具材、特徴、とろみなどから、美味しさと差別化のポイントを探しました。町内のホルモン専門店(トリプリしおた)の協力を得て、最適の肉を加えるとともに、町内の小売店(ヒロセ)にも協力していただき、商品化に向けて改良を重ねました。関係者による試食会において「美味しい」という評価を得て、企画から半年で商品化が決定しました。
3. 成果
事業者間の橋渡し役を担い、新たな商品開発の枠組みを構築し、伝統の昆布の新たな活用等の産業振興の一助を担うことができました。パッケージのデザインも任され、完成品を手にしたとき、やり甲斐と責任の重みを実感しました。